食後血糖値の急激な上昇を抑え〜CMで最近聴く言葉ですが、調べてみると桑の葉を緑茶に加えているものがありました。今回はマルベリーリーフ(桑の葉)を紹介します。血糖値が気になっている方、暴飲暴食をしてしまう方、最近急に老けてきたと感じる方におすすめハーブです。
食後の血糖値が高いとどうなるの?
長年の生活習慣によりインスリン(糖をエネルギーに変換する。血糖値を下げるホルモン)の効きが悪くなっている方、糖質多めの食事で急激に血糖値が上がって下がってを繰り返している方は血管を痛める可能性があります。急激に血糖が上がってインスリンが大量に出ると、今度は低血糖となり眠気やふらつき集中力の低下が起こります。
糖質を毎日過剰に摂る生活は、食後高血糖になり血液中に糖が溢れた状態になります。糖が過剰であれば体内のタンパク質と結びつき糖化が進んでしまいます。この糖化によりできる物質が、AGEs(終末糖化産物)で、肌や血管、脳細胞、筋肉の細胞など体中のタンパク質でできた組織が劣化してハリや弾力を失います。全身の老化が進んでしまいます。
マルベリーについて
学名:Morus alba 和名:クワ 科名:クワ科
Morusはケルト語の黒に由来し、完熟した紫黒色の実はジャムや果実酒の原料として用いられてきました。根皮は「桑白皮」として日本薬局方に収載され、去痰や降圧作用があります。
桑の葉は、カイコが食べる葉っぱとして知られています。鎌倉時代には栄西禅師が「喫茶養生記」で桑の葉を取り上げ、飲水病(現在の糖尿病)に服用を勧めています。マルベリーの葉に含まれるDNJ(デオキシノジリマイシン)は二糖類分解酵素であるαーグルコシダーゼの働きを阻害し、食後の血糖の上昇を抑えるため、糖尿病や肥満、生活習慣病の予防に役立ちます。小腸でブドウ糖に分解されなかった糖はそのまま大腸へ送られ、腸内環境改善に役立ちます。
マルベリーリーフ(桑の葉)の主な成分と効果
- DNJ(デオキシノジリマイシン):食後血糖の上昇を緩やかにする
- GABA:イライラやストレスを和らげる、血圧調整
- フィトステロール:コレステロール吸収抑制
- クロロフィル:葉緑体に含まれる色素成分、デトックス効果
- ミネラル(鉄、カルシウム、亜鉛):鉄欠乏性貧血の改善、骨粗鬆症予防
血糖値の上昇が緩やかになることで糖化が抑制され、老化予防が期待できます。腸内環境が改善されることで整腸作用をもたらします。生活習慣病の予防に効果的で、栄養が豊富なハーブです。
※まれに腹部膨満感(お腹が張って苦しくなる)ことがあるので注意が必要です。
マルベリーティーの飲み方
食前に飲むのが効果的。後から食べる食事の糖質の吸収にアプローチして、血糖値の急上昇を抑えます。食事中でも効果が期待できます。マルベリーの葉を粉末にしたものは、抽出したものより更に効果的に摂取できますよ。
緑茶とブレンドするのもおすすめです。
緑茶についての過去の記事はこちら↓
ハーブティーやお茶を簡単に淹れることができてとても便利、おすすめです。 |
食事も気をつけよう
野菜やキノコ、豆類などは食物繊維が含まれているため、食事の最初に食べることで、吸収を緩やかにし血糖値の急上昇を防ぐ効果が期待できます。食べる順番が大切です。
一汁三菜、バランスが取れた食事を摂るように心がけましょう。
ラーメン、カレーライス、パスタ、ケーキなど炭水化物や甘いものが多い「糖質漬け」のような食生活を続けると体内に余分な糖が溢れ糖化が進みやすくなるので、食べる回数や量に気をつけましょう。
日々ハーブティー
食後の血糖値の上昇を緩やかにするだけでなく、栄養豊富なマルベリーティー。毎日毎食栄養バランスの取れた食事を摂るのは難しいですよね。マルベリーティーを是非取り入れて健康を目指しましょう。老化予防、健康サポート、リラックス、日々の生活にハーブを活用してほしいと思います。