仕事や勉強、家族や友達、ストレスでどうしても気持ちが沈んでしまう事って誰にでもありますよね。やる気がおきない、気持ちが落ち着かなくて不安になったり、眠れなくなったり。日照時間が短い季節になんだか物悲しくなることも。更年期障害では、不安になったりイライラ落ち着かない症状を感じる方も多くいます。
今回は心を晴れやかにするハーブ、「セントジョンズワート」を紹介します。
セントジョンズワートとは
学名:Hypericum perforatum、西洋オトギリソウ(弟切草)と少し怖い和名がついています。
毎年6月24日の聖ヨハネ(St. John's Day) に収穫すると最も治癒力が高いと言われていることが、セントジョンズワートの名前の由来になっているそうです。
古代ギリシャの時代から傷の手当てや利尿、月経困難症などに使われてきました。ヨーロッパでは昔から「悪魔を追い払うハーブ」と言われているとか。
1980年代になってから、悲嘆や恐れなどの感情や抑うつに対する効果が確認されました。ドイツ(コミッションE)ではうつ症状の改善のための使用を承認しています。
アメリカでは、サプリメントとして扱われ、暗い心に明るさを取り戻す「サンシャインハーブ」と呼ばれ、気分を安定させ元気が出るハーブとして親しまれています。
日本でもサプリメントが販売されており、眠れない、イライラや不安感など抑うつ症状がある方に人気があります。
セントジョンズワートの効能
脳内のセロトニンを高めるセントジョンズワートの成分、ヒぺリシンやハイパーフォリンにより様々な症状の改善が期待できます。
セロトニンとは:脳内の神経伝達物質の一つで、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果があります。不足するとイライラや不安を感じやすくなります。自然な眠りを誘うメラトニンの原料になるので、不足すると眠りの質が低下する原因になります。
ストレスを溜めやすい方
イライラしやすい方
前向きな気持ちになりたい方
心がザワザワ落ち着かない方
不安で眠れない方
などにおすすめです。
医薬品との併用は注意が必要
厚生労働省から2000年5月10日、セントジョンズワート含有食品と医薬品との併用に関する注意喚起が発表されています。
テオフィリン、ワーファリン、ジゴキシンなど他にも多くの医薬品と相互作用があるので、服用中の医薬品がある方は必ず医師や薬剤師に確認してください。すでにうつや不眠の医薬品を飲んでいる方も相談が必要です。
セントジョンズワートのハーブティー
エキスを抽出したサプリメントに比べ、植物成分の相乗効果により穏やかな作用が期待できます。他のハーブとブレンドするのがおすすめです。
ジャーマンカモミールとのブレンド
鎮静作用や胃の症状を改善する効果があるジャーマンカモミールとのブレンドは香りや味も良くなります。冷えも改善されぐっすり眠れそうです。
ジャーマンカモミールの過去記事↓
リンデンとのブレンド
甘い香りで、不安や緊張をやわらげてくれるリンデンとのブレンドも気持ちが落ち着いて、眠りの質も上がりそうです。
日々気持ちよく過ごすために
やる気がおきない、理由もないのにイライラする、寝ても疲れが取れない…。もしかしたら気づかないうちにストレスが溜まって、心がSOSを発しているサインかもしれません。心も身体も疲弊する前に早く気づいて、ストレスを溜めないような自分なりのリセット方法、術(すべ)を見つけられるといいですね。
スポーツを楽しむ、美味しい物を食べる、趣味に没頭する、推し活をする、友達とおしゃべりをする、好きなアロマでリラックスするなど人それぞれ。
好きな香りや味のハーブティーを淹れてゆっくり味わうことも簡単なリセット方法、その術の一つにしていただけたら嬉しいです。
日々気持ちよく過ごすために、ハーブを心と身体の健康に役立ててください。