ドラマの季節は秋になりました。
日照時間が短くなり、気温が少しづつ下がって、乾燥が気になる季節です。
秋は悲しみの季節 溢れていた陽の気は少なくなり、陰の気が増えていきます。秋は夜更かしせずに心穏やかに過ごしましょう。
空気が乾燥すると、人間の体も同様に乾きます。喉や肺の乾燥、腸の乾燥による便秘を防ぐには、酸味と甘みの組み合わせ、水分も多く含んだ旬の果物がおすすめ。白い食材は体内を潤すと考えられています。
第五話
舞茸ご飯弁当、栗ご飯弁当
舞茸:脾に働き、気を補い、血と水を生み出す秋に良い食材。免疫力を高め、生活習慣病の予防に良い。
栗:脾と腎に働き、気を補う、体を温める秋に良い食材。疲労回復、老化予防に。気持ちが沈んでいる時に元気になる食材。
和紅茶
紅茶:体を温め、口の渇きを癒し、精神を安定させます。冷えや肩こりにもおすすめ。
ナッツ
クルミ:腎を補うので老化予防、肺を補うので乾燥による咳、便秘などにおすすめ。
柿
生の柿:寒性で体を冷やし、熱を冷ます。二日酔いにおすすめ。肺を潤し、喉を潤す。
干し柿:お日様に干すと平性となり、体を冷やさない。消化を助けて肺を潤し、喉を潤します。甘いものは緊張を緩めて気持ちをほぐしてくれる。
第六話
金柑の甘露煮
金柑:気の巡りを良くするる柑橘類。体を温め、肺に働き潤いを与え、乾燥による咳を抑えて風邪予防にも。脾に働き、胃腸のトラブルにおすすめ。気持ちを整えるのでイライラする時にも。
大豆ミート
大豆:脾と肺を補う。気を補うので、疲れやすい時に。むくみの改善、生活習慣病予防にも。
黒い食材
ひじき、黒豆、黒胡麻、黒木耳など:生命力と免疫力の源となる腎を補い、老化予防、滋養強壮、疲労回復効果がある。
ダイコン
:脾に働き消化を促し胃の不調に良い。肺を補い、咳、風邪予防に。
キャベツ
:脾を助け、食欲増進、胃もたれ、虚弱体質、疲れやすい人に。
にんじん
:目の乾燥、視力低下に。脾に働き消化吸収力を高め、肺に働き咳や痰に。
養生生活
主人公は薬膳を取り入れて養生をしています。
今の自分の体調にあった仕事をできる範囲で頑張っています。
「日常の中で体調を整えるっていいことだよね」と上司にも言われました。
病気になってからでなく、少しの不調を少しづつ整えてバランスをとることが大切です。
薬膳とは食養生の一つです。漢方の理論に基づき体質や症状、体調、季節などを考慮して食材を選び、レシピを考えます。
養生とは、生命を養うということ、健康に向かって生命力を養い高めていくことです。健康とは病気ではないというだけでなく、心も身体も快適に毎日を生きることができるようになるのが真の健康と考えます。
自然の原理を理解し、自分の体からのメッセージを受け取り、自分にあった養生を続けていくことが真の健康につながります。
体質や生活状況、時や土地に応じて、自分に合った養生法を実践していきましょう。
養生は食だけではありません。
心養生:心のあり方、物事の捉え方
食養生:飲食物の選択と食べ方
動養生:身体の動かし方
休養生:休息の取り方
因人養生:体質、性別、年齢による養生
因時養生:一日、一年の時の変化に応じた養生
因地養生:土地や生活の場に応じた養生
薬の養生:自然薬の活用による養生
経絡の養生:マッサージ等で経絡やツボを刺激する養生
福島に移住したこけし職人さんが、土地のものを食べ、温泉に入り、自分に合った仕事、土地を見つけて体調を整えたことは、自然と自分と向き合って養生を実践した賜物ですね。
第七話
季節は冬から春へ、主人公の団地暮らしは1年経ちました。
春は草花が芽吹く季節。自然と心も身体ものびのびします。朝は早く起き、日光を浴びて散歩をするなど活動的に過ごしましょう。
陽気になって血の巡りが良くなると、肝が高ぶり、胃腸の働きが弱くなったり、自律神経が乱れがちになります。
冬に溜め込んだものを発散し、排出することも大切。
つくし
:春の苦味がある食材はデトックス効果あり。
よもぎ
:体を温め、血の巡りを良くする。寒さの残る春先の冷えからくる痛みに。肩こりや関節痛に。
うど
:独特の苦味と香りがある春に良い食材。体を温め、水の巡りをよくするので、風邪やむくみなどに。
ふきのとう
:苦味が余分な熱をとり、解毒を助ける。咳や痰に効果的。
たけのこ
:熱をとり、咳や痰に良い。食物繊維が多いので便秘に効果的。水の巡りをよくしむくみにも。
菜の花
:菜の花の苦味は春の気のたかぶりを抑える。滞りを発散させて気血の流れを良くし、解毒を助けます。
そら豆
:豆類は身体の中の余分な水分を追い出して、むくみをとる。脾の働きを助け、春に弱りがちな胃腸を整える。
いちご
:脾を助けて胃腸をすっきりさせる。身体の熱を冷まして喉を潤す。
「身体にあった食材を食べておけば、次の季節を健やかに過ごすことができる。持病がある人でも去年より具合が良くなったらラッキー」
春らしい季節にあったお献立は、養生につながります。
キンモクセイ
:気の巡りを良くしてリラックス効果。
クコの実
:杏仁豆腐のトッピングでお馴染み。肝を助けて、血を補うので、眼精疲労などの目のトラブルに効果的。滋養強壮、老化予防にも。
お茶を飲んで水の巡りが良くなり、おしゃべりをして気の巡りが良くなり、歩くことで血行が良くなり、いろいろないい条件が重なると身体も心もスッキリ。
私も自分の心身と向き合い、養生を実践し、心と身体のバランスをとり真の健康を目指していきたいです。
なかなか難しい、無理ないように。